2009年 08月 03日
ケシの花 |
花の種類は一体どのくらいあるのでしょう。
葉の形、花びらの切れ方、色、形・・・。専門的に言えば、何科、何属の○○○などなど20万種はあるといわれています。でもその数は大まかにまとめただけ。品種等で分ければ・・・・猫にも犬にも沢山の種類があるように、花にはもっともっとその種類があります。
こうしている今も毎日、世界中には数え切れない花達が、その季節、場所にふさわしい美しい花を咲かせています。絵画の世界でも、その美しさをモティーフにした作品は多く、100年200年と時を経ても作品は斬新で秀逸。今このような環境を悲しむ地球上でも、種を飛ばし、根を地に残して強くたくましく生きる植物達は生命の素晴らしさを教えてくれます。
土日の混雑を避けて向かった、東京六本木にある新国立美術館にて開催中のルネ・ラリック展。それでも多くの人が日本各地からこの企画展を目指し訪れるのですから、会場は混雑混雑・・。一つの作品が手のひらよりも小さな物が多いのだから、その前にかがみこむ様にしてじっくり見なければ、正直、見えません。だけれども、その分みなさんゆっくり、前の人を押さずに行儀よく展示品に沿って並び、足を止めて鑑賞し、次に進む・・のペースを乱さず、長い時間を掛けて堪能する事が出来たように思います。
駅等でも張られているポスターに足を止めた方もいらっしゃるかと思いますが、精巧にできた花のジュエリー。
花びらの脈までが作品の一部として作られていて、実物を目の当たりにし・・・ため息。美しい。これはケシの花をモティーフにした帽子用のピン。七宝(エナメル)やガラス、半貴石、象牙獣角でつくられていて、本当に欲しくなる・・・。の一言。ラリックが愛した女性に捧げられたというから、納得。誰かの為に作るものはその気合が違います。
ケシの花は咲く過程、くしゃくしゃに折りたたまれた花びらをぐぐぐっと押し広げていく力強さ、そしてハラリと・・・あたかも花など咲いていなかったのではないかと思うほど潔い散り際。
実物とこのジュエリー、是非見比べてみては如何でしょう。
キリリと冷えた夏の美術館。最高です。
9月7日まで開催しています。
by pqblog
| 2009-08-03 07:34
| diary