2008年 06月 11日
無花果 |
ふと、エレベーターで一緒になった人の靴を見た時、自分では絶対に選ばないけれど、素敵だな・・・とか、よくこういう事ってあるんです。で、今度試してみようと思いながらも結局、いつもどおりの自分の好みでお洋服であったり、靴であったり、揃えているんです。無意識に。
でもそれは、やっぱりそれぞれの個性で、みんなが同じもの好きではアパレル業界は、ひどく偏った品揃えになってきますよね。うまく出来ていますよね・・好みって。
今回お作りしたオーダーは、いつもお花をよく見ていらっしゃる方へのギフトです。
見てわかるように、生花ではありません。プリザーブドフラワーも入っていません。全てドライフラワーでお作りしてあります。 乾いている花は生きている花と比べて、みずみずしい魅力には欠けるのですが、そのくすんだ色や質感が大人っぽく感じます。また別の魅力。
なんだか、つながりのない話を並べていますが、要は、今まであまり手にとらなかったドライフラワーも、使い方次第でおもしろい素材だな・・・と感じている訳です。
そうそう、昨夜デザートにと、大きな大きな無花果(イチジク)を買ってもらいました。フレッシュな無花果は、程よい甘さが、さっとと舌の上で消えるよう。残る余韻には少しのざらつき感。(きっとこの表現も、村上春樹さんの手に掛かれば素晴らしい言葉に置き換えられるのだろうなー)地味なのに個性的な不思議な果物。無花果の字でもわかる様に花を付けずに実がなる本当に不思議な果物です。
それなのに・・・。いちじくを乾燥させたドライフィグは凝縮した強い甘みが、どんな強い個性のチーズにも合う。
普通のお花では、負けてしまいそうな器には、こんな風にドライフラワーをあしらうのも、また一味ちがったお花の良さを発見できておもしろいかも知れません。
お試しあれ・・・。
by pqblog
| 2008-06-11 22:07
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